上垣外憲一
表示
上垣外 憲一(かみがいと けんいち、 1948年5月3日- )は、日本の比較文学・文化学者。前大妻女子大学比較文化学部教授。古代からの日本と朝鮮半島との関係史などの論考が多い。
来歴・人物
[編集]長野県松本市出身[1]。5歳から東京都で育つ。1972年東京大学教養学科ドイツ分科卒業、1977年同大学院比較文学比較文化博士課程中退、東洋大学文学部講師(ドイツ語)、1980年助教授、1987年国際日本文化研究センター助教授[1]、1996年教授。1996年、東京大学より博士(学術)の学位を取得、学位論文の題は「半井桃水に見る明治日本人の朝鮮観」[2]。1997年、帝塚山学院大学文学部教授、同副学長。2009年大手前大学教授。2013年退任、大妻女子大学比較文化学部教授。2019年定年退職。
1990年、『雨森芳洲』により、サントリー学芸賞(社会・風俗部門)を受賞[1]。日本に在住した詩人金素雲の自伝『天の涯に生くるとも』の訳者(共訳)でもある。
著書
[編集]- 『維新の留学生 西洋文明をどうとりいれたか』(主婦の友社、1978年)
- 『日本留学と革命運動』(東京大学出版会〈比較文化叢書〉、1982年)
- 『天孫降臨の道』(筑摩書房、1986年、福武文庫、1990年)
- 改題 『倭人と韓人―記紀からよむ古代交流史』(講談社学術文庫、2003年)
- 『雨森芳洲―元禄享保の国際人』(中公新書、1989年、講談社学術文庫、2005年)
- 『空虚なる出兵―秀吉の文禄・慶長の役』(福武書店、1989年)
- 改題 『文禄・慶長の役―空虚なる御陣』(講談社学術文庫、2002年)
- 『「鎖国」の比較文明論―東アジアからの視点』(講談社選書メチエ、1994年)
- 『聖徳太子と鉄の王朝 高句麗からよみとく飛鳥』(角川選書、1995年)
- 『ある明治人の朝鮮観―半井桃水と日朝関係』(筑摩書房、1996年)
- 『日本文化交流小史―東アジア伝統文化のなかで』(中公新書、2000年)
- 『暗殺・伊藤博文』(ちくま新書、2000年)
- 『花と山水の文化誌 東洋的自然観の再発見』(筑摩書房、2002年)
- 『空海と霊界めぐり伝説』(角川選書、2004年)
- 『富士山-聖と美の山』(中公新書、2009年)
- 『陽炎の飛鳥 小説聖徳太子』(アートヴィレッジ、2010年)-初の小説
- 『古代日本 謎の四世紀』(学生社、2011年)
- 『ハイブリッド日本 文化・言語・DNAから探る日本人の複合起源』(武田ランダムハウスジャパン、2011年)
- 『勝海舟と幕末外交 イギリス・ロシアの脅威に抗して』(中公新書、2014年)
- 『鎖国前夜ラプソディ 惺窩と家康の「日本の大航海時代」』講談社選書メチエ、2018
共編
[編集]翻訳
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c “上垣外 憲一 『雨森芳洲 ―― 元禄享保の国際人』 受賞者一覧・選評 サントリー学芸賞 サントリー文化財団”. www.suntory.co.jp. 2021年10月6日閲覧。
- ^ 博士論文書誌データベース