ハーフィンダール・ハーシュマン・インデックス
表示
ハーフィンダール・ハーシュマン・インデックス(Herfindahl-Hirschman Index, HHI)とは、ある産業の市場における企業の競争状態を表す指標の一つ。その産業に属する全ての企業の市場占有率の2乗和と定義される。HHIは独占状態においては 1(数値に%表示のものを用いるときには10000)となり、競争が広くいきわたるほど 0 に近づく。寡占度指数とも呼ばれる。
例えば、2社による寡占状態であり、市場占有率がともに50%である場合、HHIは2×0.52=0.5となり、100社の市場占有率が全て1%ずつである場合、HHIは100×0.012=0.01となる。一般にn 社が全て同規模であればHHIは1/n となる[1]。
この指標は、市場が寡占状態か競争状態かを見分けるのに効果的であるが、地理的独占や特定商品における独占などは数字に表れないことに注意が必要である。
公正取引委員会が、企業の合併を認める際の指針として採用している。
経済学者ハーフィンダール、ハーシュマンに由来した名称の指標である。
参考文献
[編集]- ^ 小田切宏之『企業経済学』(2版)東洋経済新報社、2010年、129頁。ISBN 978-4-492-81301-0。