シクロペンタン
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シクロペンタン | |
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シクロペンタン | |
別称 ペンタメチレン | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 287-92-3 |
PubChem | 9253 |
ChemSpider | 8896 |
RTECS番号 | GY2390000 |
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特性 | |
化学式 | C5H10 |
モル質量 | 70.13 g mol−1 |
外観 | 無色透明の液体 |
密度 | 0.751 g cm−3 |
融点 |
−94 °C, 179 K, -137 °F |
沸点 |
49 °C, 322 K, 120 °F |
水への溶解度 | 不溶 |
酸解離定数 pKa | ~45 |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | ICSC 0353 |
引火点 | −37.2 °C |
発火点 | 361 °C |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
シクロペンタン (cyclopentane) は、分子式 C5H10、分子量 70.13 のシクロアルカンである。別名、ペンタメチレン (pentamethylene) 。
融点 −94 ℃、沸点49 ℃。常温では無色の低沸点液体で、穏和な甘い臭気を有する。水に不溶であるが、エタノール、アセトンなど多くの有機溶媒に可溶である。石油精製の石油エーテル留分に含まれるものを精製するか、シクロヘキサンをアルミナ触媒で高温高圧下、接触分解して製造される。
1,4-ジブロモブタンとマロン酸ジエステルとの環化反応により合成することができる。シクロペンタンは1893年にドイツの化学者ヨハネス・ウィスリツェヌスによって初めて調製された[1]。
危険性
[編集]引火性が強い危険物である。呼気から吸収されると「めまい、頭痛、吐き気、意識喪失、脱力感」の懸念がある。経口からの摂取では「腹痛、下痢、めまい、吐き気、咽頭痛」の懸念がある[2]。消防法に定める第4類危険物 第1石油類に該当する[3]。
配座
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封筒(envelope、エンベロープ)形配座。シクロペンタンの典型的な立体配座。
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半いす形(half-chair)形配座。
脚注
[編集]- ^ J. Wislicenus and W. Hentschel (1893). “Der Pentamethenylalkohol und seine Derivate (Cyclopentanol and its derivatives”. Annalen der Chemie 275: 322-330. doi:10.1002/jlac.18932750216 . 327-330ページを見よ。ウィスリツェヌスはアジピン酸カルシウムの加熱によって得られたシクロペンタノン("Ketopentamethen")からシクロペンタンを調製した。
- ^ IPCS, CEC (1993), 国際化学物質安全性カード シクロペンタン ICSC番号:0353 (日本語版), 国立医薬品食品衛生研究所 2011年8月2日閲覧。
- ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)