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コバスナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コバスナ

Кобасна (モルドバのキリル文字)
Ковбасна (ウクライナ語)
Колбасная (ロシア語)
コバスナの位置(モルドバ内)
コバスナ
コバスナ
コバスナの位置(沿ドニエストル共和国内)
コバスナ
コバスナ
座標:北緯47度46分47秒 東経29度12分35秒 / 北緯47.77972度 東経29.20972度 / 47.77972; 29.20972
モルドバ
自治行政区 トランスニストリア
「沿ドニエストル共和国」[注釈 1]【実効支配】
標高
152 m
人口
(2005年)
1,396人
等時帯 UTC+2 (EET)
 • 夏時間 UTC+3 (EEST)

コバスナ (モルドバのキリル文字: Кобасна; ウクライナ語: Ковбасна, Kovbasna; ロシア語: Колбасная, Kolbasnaya) はモルドバの特別な法的地位を持つ自治領トランスニストリア[1]北部に位置するコムーナで、コバスナ村、コバスナ鉄道駅村、スハイア・ルブニツァ (Suhaia Rîbnița)村 の3村によって構成されている。2022年4月時点では親ロシア派の自称「沿ドニエストル共和国」によって実効支配されている[2]ウクライナ国境から2キロメートルの位置にあり、ルブニツァ地区英語版に属している。2015年のコムーナの人口は1,396人で、内334人 (23.92%) はモルドバ人、936人 (67.04%) はウクライナ人、107人(7.66%)はロシア人であった[3]

コバスナ弾薬庫

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コバスナは旧ソビエト連邦、現ロシアによってコバスナ弾薬庫英語版という、東ヨーロッパで最大規模と見られている弾薬庫が置かれていることで知られている。

大部分の元々存在していた弾薬は消失したか、欧州安全保障協力機構の監視のもとコバスナから除去された。取り除くことが非現実的な軍事設備は、モルドバからのトランスニストリアの「弾薬遺棄所(または火薬庫=火種の元)」を取り除くべしの要求に沿ってその場で破壊された[要出典]。 「沿ドニエストル共和国」筋は、 ロシアの弾薬と設備の除去プロセスは2003年の間に効率良く実行されたとアメリカ合衆国国務省は認識していると、主張している[要出典]。2004年にはモルドバ政府と「沿ドニエストル共和国」の間で緊張が高まると、「沿ドニエストル共和国」によって除去作業は阻まれた[4]

ソビエト連邦軍が旧東ヨーロッパ共産国から撤収した際に弾薬がコバスナに持ち込まれ、その後未だ20,000トン以上(2018年時点)の弾薬と軍事設備がロシアの部隊警護のもと保管されており[4][5] 、1,000人の在モルドバ共和国沿ドニエストル地域ロシア軍作戦集団部隊がその地域に駐屯している[6]

2022年ロシアのウクライナ侵攻における影響

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2022年2月24日にロシアがウクライナの侵攻を始ると、ウクライナでの紛争が隣国モルドバに拡大しロシアが親露派の沿ドニエストルからウクライナに攻撃をかけてくる懸念や、ロシアの中央軍管区のルスタム・ミンネカエフ司令官代理がウクライナ内の親露実効支配地域とモルドバの沿ドニエストルをウクライナ南部沿岸で結ぶ「陸の回廊」を構想していることを示唆したことから[7]、東ヨーロッパ最大の弾薬庫がありロシア軍が駐屯しているコバスナに注目が集まった[8][9]

4月27日にはドローン(小型無人航空機)が「ウクライナ方面から」国境地域のコバスナ村の上空に入り、弾薬庫がある同村に向けて発砲があったと「沿ドニエストル共和国当局」が表明した[2]

注釈

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  1. ^ 「沿ドニエストル共和国」の立場は紛争中。独立国家と主張しているが、どの国際連合加盟国からも国家承認はされていない。モルドバ政府と国際社会は「沿ドニエストル共和国」がモルドバの領域だと認識している。

出典

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  1. ^ モルドバ大統領、ロシア軍のトランスニストリア地域からの撤退を再要請”. www.ukrinform.jp (2021年9月23日). 2022年4月28日閲覧。
  2. ^ a b “モルドバ東部親ロ派地域、「ウクライナ側から」弾薬庫に発砲”. Reuters. (2022年4月27日). https://www.reuters.com/article/ukraine-crisis-transdniestria-cobasna-idJPKCN2MJ1PJ 2022年4月28日閲覧。 
  3. ^ Ethnic composition of Transnistria 2004”. pop-stat.mashke.org. 2022年4月30日閲覧。
  4. ^ a b “Prime Minister of Moldova calls for withdrawal of Russian troops from Transnistria”. TASS. (2018年2月17日). http://tass.com/world/990587 
  5. ^ (ルーマニア語) Cristian Delcea, "Agonia limbii române în Transnistria", Adevărul, 3 December 2012.
  6. ^ “Russian Military Games on Dniester Anger Moldova | Balkan Insight”. balkaninsight.com. (2018年8月15日). http://www.balkaninsight.com/en/article/russian-soldiers-forced-the-dniester-river-from-transnistria-08-15-2018 
  7. ^ コール, ブレンダン (2022年4月25日). “ロシアが次に狙うのはなぜモルドバなのか”. Newsweek日本版. 2022年4月29日閲覧。
  8. ^ “ロシアがガス供給停止、欧州「脅迫」と反発 対応協議へ”. Reuters. (2022年4月27日). https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-idJPKCN2MJ28W 2022年4月28日閲覧。 
  9. ^ Wesolowsky, Tony (2022年4月27日). “First Ukraine, Now Moldova? Is The Kremlin About To Expand Its War?” (英語). RadioFreeEurope/RadioLiberty. 2022年4月28日閲覧。

外部リンク

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座標: 北緯47度47分 東経29度12分 / 北緯47.783度 東経29.200度 / 47.783; 29.200